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井上千鶴のことば

 

 

なつかしい場所

 

今日も相変わらずフィルムを見ています。

この所は、35m/mばかりなので、ついつい

前かがみになり、ビュアーに寄りかかる姿勢で

何時間もいるので、胃を圧迫し肩も凝るという

不健康な体勢です。

しかし、そんな中でも美しい影像を見ると

見入ったり楽しい気分になったりと、

それはそれで良いものです。

昨日も、山の辺の所を整理していますと、天理の

柳本町周辺が出てきました。学生時代、仲良かった

友人の実家の場所です。何度か遊びに伺った事の

ある所です。

自然と畑が目の前に広がり、その周辺を味のある

石垣が積まれているのです。畑には新緑の柿の木や、

紫色の大根の花が咲き、石垣の石の間には、白い

マーガレットのような白い小花が、そこ、ここに

咲いています。何とも懐かしい、安らかな雰囲気の

写真です。昔の友人宅とはちょっと異なるのですが、

そこに漂う空気感は同一のノスタルジックな夢の中の

やさしいものです。

そんな事を思いながら、久し振りに、その友人に

手紙を書きました。

50年もの間、続いた友情を、この先いつまで

生きるかは思いも及ばないですが大切にしつつ

お互い精一杯、生きましょう と書きました。

 

一度、春になれば、昔を思いながら山の辺を歩いて

見たいと思いました。