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井上千鶴のことば

 

1-桜-50249 花 桜のつぼみ アップ2016.5.31

修二会が終り春来る

 

暖かくなりそうで、さほど気温も上がらず、花粉症だけが、

着実に近づくこの頃です。

 

二月堂の修二会もクライマックスを迎え、お松明の火の凄さが、

ニュースや新聞に報じられます。

中川の父が、東大寺の上司海雲師と親しくお付き合いをしていた関係で

私も娘時分から、よく塔頭に伺っていた事を思い出します。

特に修二会に海雲さんが籠られていた時は、おば様のお手伝いと称して、

遊びに行ったり、修二会の行中に局部屋で、何も解らないままに、

夜中お籠りの真似事をしたりと今から考えると夜半の行を格子の間から

人ごみの中で、手を合わせ、祈るそれ自体を楽しんでいた若い自分が

恥ずかしいような気がします。それも若かったから出来た事、

本当に懐かしい昔の光景が目に浮かびます。

もちろん、その当時は今のように列を作って見るという程の人出ではなくて、

12日の大松明の時くらいが、人出が多いね、と言う程の事でしたので、

それまでの、1日~11日の間は、局部屋までは入れて行の様子を几帳の

陰から見たり、声明を聞いたりもしたものでした。

博道は、毎年、修二会が始まる前の試別火の時から、何度も足を運び

童子さんの様子や飾りの花作り(椿と南天の)、籠り僧の方々の様子を行中、

部屋を問わず(行を終えて下堂した後、寝られる為の2人1組の各部屋)

丹念に撮り続けていました。

(それらのフィルムは、「東大寺」中央公論社より写真集として、出版された

中に納められています。)

 

そんな事を思い出しながら、今年の修二会も終り、いよいよ大和に春が訪れます。

桜の季節も、すぐの筈ですが、蕾はまだまだ固く4月初旬まで、もう少しの猶予です。