富岡鉄斎展
桜前線も北上し、我家の小さな庭では、
山吹の黄花と白花が今を盛りと咲き
競っています。この後は満天星つつじに
海老根蘭、そしてうつぎに紫蘭と春の
花が次々と出番を待っています。
今週も晴れの週末で、人出の多い事ですが、
鉄斎展が催されていると聞き、兵庫県立
美術館へ行ってきました。
とても良い展観で、鉄斎の人となりと
その才能の大きさに圧倒されました。
もちろん、私のような者でも若い頃から
聞き馴れた名声でしたが、思っていた
以上に大変な学者であり、天才的な
画業を残された方だと理解できる展覧会
でした。中でも、大作で代表作の富士山の
屏風は、多くの画人が特に日本画の世界
では、昔から描き尽くされた題材ですが、
これ程、印象的で、圧倒的な存在感を
思わせる冨士を私は見た事がありません。
本当に素晴らしいものでした。
時代を越えた美の世界が水墨画にも
あるのだと感じます。
是非、多くの方々、特に若い人達には
見に行ってもらいたいものだと思いました。
お花見や自然の中でのウォーキングは
気持ちの良いものですが、人の描いた
絵画や写真、アートの世界は作者の目、
手、感性を通して、何を表現しようと
するのか、その意図を見る楽しみは
格別のものがあります。
楽しい一日でした。