もうすぐ春
大寒だと言うにしては昨日今日は少し寒さも
一息ついているのか節分前の一呼吸なのか
春めいた空気を感じます。
先週からフィルム整理が東大寺、二月堂・修二会の
所に来ています。30年以上も前に二年間程かけて
東大寺を撮り続けた時期がありました。
中でも修二会にかける気持ちは熱く
前行の別火坊(2月20日から)の時から
3月14日満行の時まで、通いつめていた博道
の姿が思い出されます。
又、私も娘時代から親しくしていただいた僧侶の
懐かしいお顔が出てきます。
そんな感傷的な気分になりながら、1200年以上
も昔から永々と続けられて来た修二会の行に
見られる奇妙な祈りの形に吸い込まれて行きます。
門外漢の私だから余計にそう思えるのでしょうか。
他の寺の行事はもちろん神道の中では、
見た事もない立居振舞は、
日本古来というよりも外国からもたらされた物
なのでしょうが、そればかりではなく
日本独特の水・火・米を大切にする祈りの型も
加わり時代を経て今の形になって
受け継がれて来た物なのでしょう。
それにしても聴覚・視覚が重なり合い
大変な厚味のある行が毎夜、繰り広げられるのは
撮る方も僧侶の方々も息つく間もない
真剣勝負の二週間、そんな迫力を感じる時間でした。
後1ヶ月もしない間に試別火が始まります。
もうすぐ春です。梅の開花も告げられます。