電車内でのこと
中国の習近平国家主席が北京郊外の盧溝橋にある抗日戦争記念館に77周年の記念の式典に出席したという記事を読みました。
このところ、中国は対日歴史批判が強く、中国中央テレビでは連日、日本の侵略の歴史を伝える報道がされているとか。
また、それを記事として読んでいる私たちの気持ちもいつの間にか中国の人々が皆、日本人に対して悪意を持っているように思えてくるのですが
先日、電車で旅行中の母娘3人連れの中国人らしき人たちと乗り合わせました。
日本人と見分けるのは身振りや話し声の大きさの違いです。
異国に居ても自信あり気な素振りに見えるのは私の“ひがみ”なのかもしれません。
そんな彼女たちの様子を横目で感じながら、お年寄りのご夫婦がおぼつかない足取りで入ってこられました。
ほぼ満席の車内で、今までおしゃべりに夢中であった3人の母娘はさっと立ち上がり、お年寄りに手招きで席に座ってと合図するのです。
その素早い行動は一瞬の出来事でした。
そして何事もなかったようにして立って3人の母娘はまたおしゃべりを始めました。
3駅ほど過ぎたところでお年寄りのご夫婦が降りられるとき、中国人の母娘に会釈をして出て行かれました。
また、今日大阪へ行く電車の中で、2家族7~8人の中国人と思しき人たちが
この暑さで疲れ果てたのか、向かい合うシートいっぱいに広がって寝ています。
その間に空いたところがあったので私が座ったのですが
よく寝ている余り、持っていた帽子を落としているのも皆気がつきません。
そろそろ下車駅かと2、3人が起き出してもまだ気がつかないので、帽子が落ちていることを知らせましたが
会釈もなく拾って知らぬ顔で次の駅であわてて降りていきました。
最近、関西でも中国や朝鮮の方に良く出会います。
日本人もそうですが、本当にいろいろな方といろいろな接触があります。
しかし、このような些細なことの積み重ねが各国の国のイメージを作り上げることにも繋がるように思います。
自分自身もいろいろな報道を見聞きすることによってその国のイメージを徐々に作り上げ
実際にその国の人をそのような目で見ていることに驚かされたりします。
中国の知人のことを考えたとき、日本人同様、商売に敏い人も居れば、人として誠実な人も沢山います。
これはどの国の人でも多分変らないことだと思います。
色メガネで見ることは慎むべしです。
世界中の人々がお互いを信頼し合い、平和な世の中を作る努力をしたいと切に思うこの頃です。