井上千鶴の言葉

井上千鶴のことば

 

師走

 

例年にない寒さで、昨日は宇陀を走っているとうっすらと雪景色を見かけました。

美しい紅葉がまだ残る上に白い雪が乗り、赤と白のコントラストが絶妙で

その上、夕暮れ時とあって赤っぽい夕陽が当たり、白、赤、濃いブルーと三色に色分けされた風景は

少し不思議な感じでもありました。

信楽、宇陀と3人の陶芸作家の方を訪ね、久し振りの山間のドライブを楽しみました。

 

このところ秘密情報保護法案のことや、外交問題に対する日本の姿勢

教科書の検定のことなどなど、何か私たちの口出し出来ないところで

戦前の日本(実際には知らないが、先輩や報道などによる知識上での)に

近づくような雰囲気が蔓延しています。

その一方で、それをカバーするように景気が回復してきたからアベノミクスは成功だった

と言わんばかりの得意顔がとても気になります。

原子力の問題も全く解決の目途が立たないまま、いろんな事を解らなくするような法案が通ってよいのか

不気味な時代が来るのではないかと本当に不安になるこの頃です。

そんな時、美しい風景の中、車を走らせ自然の中に身を置く幸せを感じました。

 

師走の言葉通り、12月に入ると例年、なんとなく気ぜわしい思いをしていたのですが

博道が逝ってしまったからでしょうか、一人ということもあって

いまいち年末の掃除やお節料理、年賀状、お歳暮のことなども

あまり気にならず、というより、張り切ってしましょうとは思えないのは悲しいものですね。

やはり文句をお互い言っても誰かの為ということがないと

人間、何もできないのだと痛感する年の瀬です。

 

 

 

 

 




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