グローバル化と均一化
私が海外旅行にはじめて行ったのが32歳の頃だったと思います。
今から35年前のことです。
フィリピンのセブ島でした。
それからインドネシア、タイ、ラオス、台湾、韓国、中国など
東南アジアや中国が主な行き先でした。
10年前まではそれらの国々を訪れると特色ある布製品や骨董品を安価な値段で買うことができました。
日本人や西欧人がそうして買い漁ったのでしょう。
今や、それらの国々を訪れても昔のようにドキドキするような興味ある品を見ることはほとんどなくなってきました。
同時に異臭のするバザールもこざっぱりした商店が軒を並べるようになったり
デパートも日本よりもヨーロッパ的なディスプレイになったりと
20年ほどの間にそれぞれの国の個性を際立たせるよりも
世界基準に平均化する方向に皆が向かったように思えます。
これがグローバル化ということなのでしょう。
しかし、私のようにそれぞれの国のおもしろさを楽しむ者にとっては残念なことです。
また、以前は貨幣価値の違いから骨董品を買い漁るなどということは心しなければならないことでした。
それ以前にそれらの国の人たち自身が自国の文化を理解し、プライドを持って商いをすることこそが大切なことではないでしょうか。
何はともあれ、グローバル化と均一化ということはよくよく考えないといけません。
光と影の両方の部分を持つことを認識する必要があるようです。
今日からLier 幡でイラン・イラクの絨毯展を催しています。
主催者の榊さんは毎年、仕入れのために現地に入られるとのこと。
さすが普通のカーペット屋さんとは一味も二味も異なるおもしろい物をお持ちでした。
お話の中で前記のようなことを申し上げたら
やはりそのようなことを感じるとのことでしたが
イランは日本人も米国人もあまり行かないところなのでまだまだおもしろい物もあるとか。
一度私も訪れたいと夢がふくらみました。