石上神宮布留祭り
10月15日、石上神宮で布留祭りが行われました。
前日までの晴れ続きの天候が台風接近の影響か一変し朝から雨模様でした。
日本一古い神社として創建された石上神宮は奈良市の東南に位置し、山の辺を背後にかかえ
こんもりとした緑に囲まれた静かな場所にあります。
もう30年以上も前、野の花の本を作るに当たっていろいろなところの野外で花を生けてまわったその一ヶ所が石上神宮でした。
今もほとんどその頃と変ることなく、お祭りといっても雨のためなのかしっとりとした神域の中での改まった華やぎが感じられました。
先日も伊勢神宮の御遷宮があり、多くの参拝者でにぎわっている影像が報道されました。
それを見ていても若い人から中高年まで余り年代に関係なくお参りされているように思います。
石上神宮のお祭りでは神殿でのお供え、祝詞、舞楽などの例祭が行われた後、直会(宴会のようなもの)がありました。
その席で私の前に座っていらしたご夫妻は氏子ではないが、石上さんの先代の宮司さんの頃にできた信者の会に入っているとのこと。
その方いわく「お寺にも行くし、石上さんにも来ます。」とのことでした。
日本人の昔からの信仰の形が今の世でもちゃんと継がれているなと思いました。
それは30年変らない、いいえ、歴史を遡れば1400年以前から変らない神と人とをつなぐ場所としての神社のあり方を見るような思いをしました。
すがすがしい気持ちになれたひとときでした。
残念なことに今年は雨のため、御渡が中止され、立派な輿を拝見することができませんでした。
次回、機会があればと思い後にしました。