井上千鶴の言葉
井上千鶴のことば
1月23日に日本を発ち、9日間仕事でニューヨークに
行って参りました。
博道の事故以来、仕事よりもそのことに忘殺された140日間だったので
ようやく仕事に戻った気持ちと、新らしい事をこれから
始める気力を少しずつ養えた期間でした。
ニューヨークは一度10年以上前にきたばかりで、その頃の見方と現在の
見方の違いを、自分自身で確かめられた旅でもありました。
日本の美意識をどのように商品に込めればよいのか、最近の私の中では
大きなテーマです。そのことについてこの旅はなんとなく少し
明確化するヒントを与えてくれたように思われます。
ニューヨークの街は大きな視野でみれば都市美を必ず意識しながら
美しい部分と個々の自己の細やかな心遣いの部分では
特有のおおざっぱさが目立ち、日本人とはかなり異なっています。
ヨーロッパの方がその部分ではある程度、繊細さを持ちつつ、
ダイナミックに都市計画を進めるという、日本の理想に近いような
気がしました。
ただアメリカは若い国だけあって現代アートを市民レベルで生活に
取り入れているように思えました。
ギャラリーでの購入も活発な風に見えました。
写真アートの可能性も、アメリカでは普通に人々がお店や自宅で
飾っているように思えました。
日本でにこの部分での提案は是非やっていきたい事の一つです。
何より旺盛な食欲を満たす為に、レストラン、食品、菓子の
ショップが軒を連ね、その多さに日本の比ではないと思いました。
会社の商品を大きな展示会に出展しましたが
どのような形でどんなところにターゲットを当てて
売っていきたいのか、今後熟慮の必要があるように思います。
有意義な出張でした。