Photo2017年秋

井上博道

井上博道

昭和6年 兵庫県の日本海側、蟹で有名な香住の禅寺の長男として生まれました。
海と山の間に位置する所で自然と文化の織りなす美しい日本の風景、芸術を表現するようになりました。
以来81歳で他界する迄、60年間カメラと共に生きて参りました。
何処へ行く時も何を見ても、何時も写真一途の人でした。

多くの人々に愛され自身も人、動物、花、昆虫、鳥、生きる物全てを慈しむ人でした。
ただ、被写体を定め、レンズを向けるその時は、別人のように厳しい眼差しであった事も思い出されます。

司馬遼太郎氏を兄のように慕い産経新聞社の写真部で社会を見、大阪芸術大写真学科で教壇に立ち、定年を待たずに自由な創作活動を始めました。
ライフワークの日本の伝統美と四季の織りなす風景を独自の感性で表現することに注力しました。

2012年10月5日 トンネルの影像を撮っている中、倒れました。

本人はもう居ませんが、5万点以上ものフィルムを残しました。

今後、私たちは、本人の意志を尊重し、社会に役立つ作品の活用を模索して行きたいと考えています。

ギャラリー

春夏

秋冬

galerie 瑲 中登美ヶ丘

人と自然、世界の中の日本文化

現代社会と人のかかわりを体感できる場として、井上博道が今までに撮影した写真を生かし日本文化を伝えていく施設を創ろうと考え2014年春に最後の住処、中登美ヶ丘の旧宅に設けました。

伝統を踏まえ、時代の感性に合った写真とインテリア、人と物、人と人とを紡ぐ場を創造します。

井上博道 略歴

1931年 兵庫県城崎郡香住町香住 (現:美方郡香美町香住区香住) に生まれる
1950年 兵庫県立豊岡高等学校卒業
1954年 龍谷大学文学部仏教史学科卒業
1955年 産経新聞社大阪本社編集局写真部入社
1966年 フリー写真家となる
生花・小原流家元豊雲氏の撮影を始める
1971年 中川千鶴と結婚
1978年 個展 「室生の仏たち」 大阪今橋画廊
1979年 神戸から奈良へ移り住む
1983年 大阪芸術大学写真学科勤務
1988年 (有)井上企画・幡 設立
1991年 龍谷大学より龍谷賞を受賞
1992年 個展 「やまとのかたち・こころ」 富士フォトサロン大阪
1994年 個展 「やまとのかたち・こころ」 富士フォトサロン東京
1997年 大阪芸術大学写真学科退職
1999年 個展 「奈良・東大寺の至宝」 ドイツ・ケルン
個展 「自然、人、歴史の彩―世界遺産奈良を見つめて」 奈良市写真美術館
2004年 個展 「万葉逍遥」 奈良県万葉文化館
2008年 個展 「井上博道の眼」 東京・上野の森美術館
個展 「井上博道写真展」 奈良県立万葉文化館
2010年 個展 「井上博道の眼」 大阪・近鉄百貨店 近鉄アート館
第七回藤本四八写真文化賞 長野県飯田市より受賞
2012年 個展 「井上博道の眼」 富山・ミュゼふくおかカメラ館
2012年 10月京都府鹿背山での撮影中に倒れ 12月12日 永眠
主たる所属団体 日本写真家協会(JPS)会員・奈良県美術人協会会員・奈良市美術家協会会員

出版物一覧

1961年 「美の脇役」淡交新社、産経新聞社(編)
1964年 「室生寺」淡交社矢内原伊作(文)
1965年 「神護寺・高山寺」淡交新社矢内原伊作(文)
1967年 「中尊寺」淡交新社、今東光(文)
「邪鬼の性」淡交新社、水尾比呂志(文)
「平戸-人と歴史」淡交新社、藤浦洸(文)
1968年 「羅漢-仏と人との間」淡交新社、梅原猛(文)
「水かがみ」淡交社、岡部伊都子(文)
1969年 「不動の怒」淡交社、高階秀爾/中野玄三(文)
1970年 「山の宗教 修験道」淡交社 自然と人間シリーズ1、五来重(文)
1976年 「京の裏道1 洛東」平凡社カラー新書、松本章男(著)
1977年 「京の裏道2 洛北」「京の裏道3 洛西」平凡社カラー新書、松本章男(著)
1978年 「京の裏道4 洛南 」・「京の裏道5 洛中」平凡社カラー新書、松本章男(著)
1979年 「古寺巡礼 奈良10 室生寺」淡交社、田中澄江/伊藤教如/林亮(著)
「古寺巡礼 奈良12 霊山寺」淡交社、田辺聖子/東山円教(著)
1981年 「日本の庭園2 池泉の庭」講談社、牛川喜幸(著)
写真集「隠れた仏たち」学生社、松本包夫(解説)
1982年 「日本の壁」駸々堂、山田幸一(著)
「冷泉家の花貝合せ」文化出版局、冷泉布美子(著)
「大和路の野の花」文化出版局、井上千鶴(著)
1988年 写真集「奈良万葉」奈良市教育委員会編、網干善教ほか執筆
写真集「奈良大和路 都・山・道・里(全4巻)」京都書院・「葛城の道」御所市
1989年 写真集「東大寺」中央公論社
これは東大寺の年中行事をドキュメンタリータッチで撮影したもの。
学生時代、新聞社時代を通じて心の師とも仰ぎ、また親交の厚かった
司馬遼太郎執筆の長文を掲載。(
1991年 写真集「生駒光景」生駒市
1992年 「日本の名建築写真集2 東大寺」新潮社、伊藤ていじほか(編)
写真集「長谷寺」長谷寺
1993年 写真集「やまとのかたち」「やまとのこころ」講談社
1997年 写真集「斑鳩」斑鳩町・「京の古寺から20 等持院」淡交社、川勝承哲と共著
1998年 写真集「奈良万葉①飛鳥」「奈良万葉②山の辺」「奈良万葉⑤平城京 西」
「奈良万葉⑥平城京 東」光村推古書院
写真集「西国薬師巡礼」光村推古書院、西国薬師霊場会(編)
「夢窓国師の風光」春秋社、中村文峰(著)
1999年 写真集「奈良万葉③吉野・宇陀・室生」「奈良万葉④葛城・生駒・竜田」光村推古書院
「道-私のすてきな道」奈良新聞社、建設省近畿地方建設局奈良国道工事事務所(監修)
2002年 「万葉集 Man’yo Luster」PIE BOOKS、リービ英雄(英訳)
2003年 「俳句 Haiku」PIE BOOKS、高橋睦郎(選)
2005年 「美の脇役」光文社知恵の森文庫より文庫本にて再版
2006年 「山頭火 Santoka」PIE BOOKS
2008年 「美しい日本語の風景」淡交社、中西進(著)
2009年 「俳句Haiku(新装版)」 PIE BOOKS
「禅語」 PIE BOOKS、石井ゆかり(文)
2010年 「隠れた仏たち(新書版)」 PIE BOOKS
「よみがえる万葉大和路」ランダムハウス講談社
2011年 「万葉集入門」平凡社・別冊太陽
「西本願寺荘厳の美」世界文化社
2012年 「親鸞」 PIE BOOKS石井ゆかり(文)
2014年 「日本のこよみ」PIEBOOKS井上千鶴(文)
「万葉集 Man’yo Luster(新装版)」PIE BOOKS、リービ英雄(英訳)

西本願寺

日本のこよみ

美の脇役